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区分所有建物の一部が滅失した場合の復旧等

2015年8月5日「水曜日」更新の日記

2015-08-05の日記のIMAGE
【Q】区分所有建物の一部が滅失した場合の復旧は、どのように行われるのでしょうか。 【A】■建物の価格の二分の一以下に相当する部分が滅失したときは、集会の普通決議で共用部分の復旧を決定できる:建物の一部が滅失した場合の復旧等については、旧法三五条にも規定されていましたが、後述の建替え制度の採用に伴い、所要事項の整備が行われ、この場合の復旧を集会の決議に基づいて行うことができることにするなど、一定の修正が加えられました。すなわち、従来は、建物の価格の二分の一以下に相当する部分が滅失したとき(小規模滅失の場合)は、各区分所有者は、滅失した共用部分および自己の専有部分を復旧することができる旨を規定するだけにとどまっていましたが、改正法では、これを一歩進め、この小規模滅失の場合には、総会(集会)において、その普通決議で滅失した共用部分の復旧を決定することができることにしました。またこの場合には、各区分所有者が有している個有の復旧権が制限されることになります(区分所有法六一条三項・同条一項ただし書)・これは、後述の建替え決議が行われた場合も同様とされています。■建物の価格の二分の一を超える滅失の場合は、集会の四分の三以上の多数決議で、共用部分の復旧を決定できる:建物の価格の二分の一を超える部分が滅失したとき(大規模滅失の場合)は、総会(集会)において、区分所有者および議決権の各四分の三以上の多数決議によって、滅失した共用部分の復旧を決定することができることになりました。この総会の議事録には、復旧決議についての各区分所有者の賛成、反対をも記戦しなければならないことになっています。またこの復旧決議があったときは、この決議に反対の区分所有者は、賛成の区分所有者に対し、建物と敷地の権利を時価で買い取ることを請求する権利(買取請求権)を認めています(区分所有法六一条六項~九項参照)。この大規模滅失の場合、建物の一部が滅失した日から六ヵ月以内に、復旧決議または建替え決議がないときは、各区分所有者は、他の区分所有者に対し、建物と敷地の権利を時価で買い取ることを請求する権利(買取請求権)も認められることになります。なお、この大規模滅失の場合については、規約で別段の定めをすることは、認められません(区分所有法六一条九項)。

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