大手不動産会社の営業マン
2016年3月11日「金曜日」更新の日記
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- 「残念、その物件でしたら、たった今売れちゃいました。それよりこんな物件どうですか?」
元の格安物件は客を集めるためのオトリにすぎない。できるだけ多くの客を集め、来た客に残らず物件を売り付けようと、手ぐすね引いて待つ。
ある大手不動産会社の営業マンに、最近の新築マンションのチラシを見せながら、これってオトリ広告みたいですよね、と感想を述べると、
「それはいいすぎでしょう」
といいつつ、たしかにその傾向はあると認めてくれた。理由は2つあると彼はいう。
「ひとつはすべての住戸にそういった特徴を反映させることが、計画上もコスト上も無理があるということ。もうひとつは、目玉の企画がユニークであればあるほど、それが万人に受けいれられるかどうか不安があるのでしょうね」
客はたくさん呼びたいが、あまり他と違いすぎるとかえって拒否反応が出るかもしれない。だいたい建物にもそれほどコストはかけられない。不動産会社のそういう弱腰な態度がオトリ広告モドキとなって表われるというわけだ。
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