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2016年5月15日「日曜日」更新の日記

　質権という言葉も聞きなれないと思いますが、住宅ローンでは、火災保険の保険金請求権に質権を設定します。質権とは、抵当権と異なり債権の担保として、債務者の物を預って、債務を返済するまでこれを手許におき、返済をしないときはその物から俊先的に回収できる担保物権で、火災保険の保険金請求権に対しては権利質といえます。 ＜債権保全のための条件＞ 住宅ローンでは、融資住宅等が万一の火災等により損害をこうむった場合に備えて、火災保険をつけ、その保険金請求権の上に、質権を設定します。 　公庫融資では、公庫の返済が終わるまでの間は、公庫を窓口とする特約火災保険と特約地震保険以外の保険をつけることを禁止しています。ただし、家財・什器などの動産について、一般の火災保険をつけることは差し支えありません。 ＜時価一杯にかけること＞ したがって、公庫を利用すれば、特約火災保険契約で、 上手な火災保険を結びましょう。その費用は、別表のように、保険料がかかりますが、諸賞用として準備しておきましょう。 　上手な火災保険の契約は、建物の時価額までつけることです。それ以上つけていても無効です。また、借入金額に見合う金額だけつける人もいますが、時価額未満で契約すると損害額の一部しか支払われないことがあります。その理由は次の計算式でも分かるように、支払われる 保険金は、損害額に保険金額（契約金額）の建物の時価に対する割合を掛けたものです。 　算式にすると、 損害額×（保険金額/保険の目的の時価）＝支払保険金 となります。保険金額が時価一杯ならば100％となるので心配ありません。 　したがって、時価を基準に保険金額の契約をしましょう。 ＜公庫の保険は特約で格安＞ 公庫での融資では火災保険料は特約により格安です。 融資にあたっては、火災保険の保険請求権について、第一順位の質権設定がなされます。また、他のローンを利用しても、そのまま質権設定されます。火災保険はローンを借りるためには必要な要件ですが、ご自身の財産保全のためにも役立つので、火災保険の仕組みにも気をくばり、時価一杯の保険をつけてください。

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