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【事業規模の大きさが提案会社の利益の大きさになる】

2016年9月9日「金曜日」更新の日記

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ゼネコンは、事業規模にかかわらず、利益を一定の率で確保しようとします。1億でも10億でも100億でも、利益は同じパーセンテージです。そのため、少しでも多くの利益を得ようと、可能な限り大きな事業規模でプランを提案してくることがよくあります。広い土地の活用法を考えているAさんが、ゼネコンに相談に行ったとき、提案されるのは、土地をマックスの広さで使い、可能な限り借り入れをして、大きな賃貸マンションを建てることです。「日当たりの悪いほうの半分を売って、そのお金でこちらの半分に建物を建てましょう」というような提案は、まず出されません。規模が大きくなるほど利益が増えるという構造は、銀行やハウスメーカーも同じです。その点をわかった上で相手の提案をきかないと、過剰に大きい建物や、過剰に多額の借金を背負うことになってしまいます。 <041301・銀行> とくに注意が必要なのが、農家の2代目、3代目で実際には農業経験のない地主さんたちです。これまでの経験上、農業経験のある地主さんは、意外と倹約家が多く、「この程度で十分」という意識が根付いているのに対し、農業を知らない後継者がマンション経営で成功体験を収めると、お金を稼ぐことに夢中になり、冷静な判断ができなくなる傾向があるように感じています。面白いことに、そのあとの世代の若い人は、「必要以上にお金があっても仕方ない」「借金は危ない」という意識を持っていることが多く、ゼネコンからの提案にも冷静に対処できる方が多いようです。賃貸経営で失敗する要因のひとつに、リスクを忘れて欲に目がくらむということがあります。規模について検討するときには、本当にその大きさが必要なのかを、冷静に考えるようにしましょう。

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