管理人はだれ！？

2016年11月28日「月曜日」更新の日記

東日本大震災以降、地盤の強さや耐震性を気にする人が増えました。災害に強い住まいを選ぼうとするならば、土地の履歴がわかるような分譲地を探すことが大切です。土地の履歴を明らかにすることは義務ではないので、デベロッパーによっては調べていないところもあるようですが、私の会社では必ず調べています。具体的には、昔の航空写真をチェックしたりするのです。すると、この場所は畑だった、沼地だったということがわかります。どこまでさかのぼって調べるかは、デベロッパーや担当者次第ですし、あまり古い資料が残っていないような土地も当然ながらあります。私の会社の場合は、古い場合は昭和20年代くらいまで、さかのぼることもありますが、基本的には「わかる範囲で」調べるようにしています。買う側の安全に対する意識も高くなっており、お客様のほうから地盤の調査を希望するケースも増えてきました。土地の履歴を調べておかないと、後で取り返しのつかないことになる場合もあります。たとえば、最近聞いた話では、埼玉のある地域に、ある業者が何十棟と建てた分譲住宅地で、新築後問もないのに、どの家も傾きだした、という例がありました。傾くときは、あっという間です。それで基礎を掘り起こしてみると、地面の奥に産業廃棄物が埋まっていたということでした。あらかじめ土地の履歴を調べ、地盤調査も実施していれば、建ててからの問題発覚という事態は防げたはずです。買ってしまった人にとってはとんだ災難産業廃棄物が埋まっている状態は、私も開発していて遭遇したことがあります。ある地主さんから土地の一部を買ったのですが、開発を始めようと地盤調査をしたところ、ストップがかかりました。調べたら、産業廃棄物が出てきたのです。おそらくその土地は、以前は誰かに貸していて、地主さん本人も知らないうちに産業廃棄物を入れられてしまったのだと思います。もちろん、すべて取り除きました。問題のある土地に建てた後では、お客様に迷惑がかかりますから、土地の履歴調査と地盤調査は欠かせません。分譲地を探す際には、必ず土地について会社に確認し、長く安全に住めることを確かめましょう。

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