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座りよければよい椅子か?

2017年8月5日「土曜日」更新の日記

2017-08-05の日記のIMAGE
 僕が椅子のコレクターであると聞かされると、ほとんどの人(この場合は専門家でないというほうが正しい)が決まった質問をする。  「どの椅子が一番座りやすいですか?」  答える僕の答えは決まっていない。そうですね、マレンコなんかいいんじやないですか、などといい加減に答えるときもあれば、憤然として、座りやすいっていったいなんですか、と逆質問をかける場合もある。  まず座りよい、または座りやすいとはなにか、といった疑問が前提にないから不愉快になる。この辺が曖昧模糊としているからいけない。 たとえば夜中、くたびれ果てて水割りのグラス片手にドカツと座りこむときの座りやすさ(いつものいまごろのわが身のこと)と、黙々と長時間原稿を書きつづけるときの座りやすさの場合(いまのわが身のこと)とは、明らかに椅子に要求するものが違う。  もっとあげれば、たとえば同じ食事用の椅子だって、朝、朝日を浴びながらトマトジュースとコーンブレイクかなにかの簡単な朝食するときと、親しい仲間を集めて口ウソクつけての本格的なディナーをするときとは、明らかに違う椅子のかけ心地というものがあるわけで、前者ならちょっとした小椅子ふうのほうが合うし、後者なら重々しく荘重なもののほうがいい。  この言い方でいえば、朝食事が終わって新聞読むときの椅子、日曜日の昼間などジャガイモの皮むいているときの椅子、それが終わってプラディマリー飲んでいるときの椅子、今朝とどいた新着の雑誌パラパラとめくるときの椅子、読みこまなければならない大事な論文読むときの椅子、可愛い女の子と遅い午後のコーヒー飲みながら談笑のときの椅子、弁護士なんかと真剣に問題点を分析し合うときの椅子、夕食後子供たちとポケーと歌謡番組のテレビかなんか見ているときの椅子……等々。それぞれみんな座りやすさへの要求が違うのだから、それぞれ違う椅子がいるはずだということになる。 もちろん、人間の生活はさまざまな何万通りもの生活行為があるのだから、厳密にいうと、その行為に合わせて何万個もの椅子を用意しておかねばならないということになるし、そんなこと、椅子のコレクターである僕だって不可能な話。  けれど、僕のリビング兼轡斎にある7つか8つの椅子は、僕はそう使いこなしているわけだし、普通の家庭のソファと食事用椅子と子供室の学習椅子という、ごく一般的な種類の組み合わせだって、それなりの使い分け方がされているわけだ。  食事用の椅子だったら、広く多少ゆったり気味だがちょっと堅い、というのが一番座りやすいわけだし、食後のテレビ用だったら、うんと軟かく低く伸び伸びと足を伸ばせるのがいいに決まっている。  それくらいのことちょっと注意してみればだれもすぐわかるくせに、冒頭のような質問になるからムカツとしてしまうのだ。つまり、椅子というものをこよなく愛しているわが身にしてみれば、みなが椅子のことを知らなさすぎる。生活の中にこれだけ溶けこみはじめているこの大事な家具について、無関心な人が多すぎることへの怒りでもあるのだ。 考えてみれば無理ないことなのかもしれない。日本人の生活の歴史の中で、椅子が入ってきたのは明治以降のこと。それも会社の仕事用の椅子として最初に入ってきて(厳密には地位の象徴としての椅子はもっと古くからあったのだが)、次が学校の勉強用、または工場の仕事用であり、会社の応接間の3点セットであり、という導入の歴史しかない。  家庭の中の椅子が一般化するのは、ほんの50年前、つまり終戦後の新しい住宅の時代からであって、それもDKの食事用の椅子、子供の学習用の椅子が主であって、ソファや安楽椅子なるものが登場しはじめるのはリビングルームが普及しはじめる、やっとここ20年くらいのもの。  つまり働きやすいか、勉強しやすいかが主体であった椅子の時代がまずあって、椅子とはそういうものだという概念規定が定まってしまった後に、座りやすさを求める休息用の椅子が入ってきたものだから、日本人だれもがまだ消化しえていないのは仕方のないことなのである。  だから、僕が怒り狂うこと自体が間違っているということかもしれないのだが、それでもやっぱりいいたいことがある。たとえば衣服の世界でいえば、TPOなどと時間と場所とケースによって洋服を着分けろなどと説かれたのはもう30年も前の話で、食にしろほとんどの人が使い分けるのが当たりまえになってしまっている今日なのに、なぜ住だけが教養としてこれだけおそまつであるのか、という怒りがまずあるわけだ。 どうも日本の文化、先進国中の先進国だという割には、このあたり、かなり偏っていると、その意味では逆に、住の部分だけに偏りがちな建築家ならずとも、だれもが胸に手を当てて考えてみれば、そう思うのではないのかしらん。  エルメスのスカーフにダッチのバッグ持って、シャルルージョルダンの靴はいて帰ってくる室内には、最新の音声多重のピデオコーダーつきのテレビがあって、見わたすとフィリップスのコーヒーメーカーから、キヤノンか二コンのカメラからコスタポダのグラスまでそろっていて、さてその家はとなると、悪趣味きわまりない建て売りだったり、まったく使い勝手の悪い、陽もろくに入らないマンションだったりという事実は、事実・・・。 そんな日本人の住の貧しさについて、またもや戦後50年間の政府の住宅と土地政策の無策さにいろいろと怒りが…などと大上段に振りかざしても仕方のないことだから、もう一度椅子の愛好者としての個人に返ってみて、そんな住への教養の浅さは仕方のないことかもしれませんが、せめて日常使わねばならぬ大事な椅子について、もう少しみなさん興味を持っていただけませんか、それが住の教養への一歩なのですが、と僕はつぶやくのだが。"

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