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家が動けば市場が動く

2017年8月17日「木曜日」更新の日記

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 では家が動く、つまり中古住宅の売買が盛んになると、どんな市場や変化が生まれるのか。  われわれが行った調査結果では、想像以上にリフォームへの投資が活性化することが裏付けられた。  改修や改装をしていない中古の戸建て住宅を購入した人のうち64.4%が入居前にリフォームを行い、その費川は平均で437万円だった。 ・中古戸建て購入時に64%が平均430万円のリフォームを実施している  マンションでも同様に、60.4%が平均230万円をかけてリフォームを実施していた。中古住宅を購入する人にとっては、「入居前に相応の費用をかけて手を入れて自分流にカスタマイズする」ということが常識となっているのだ。  中古住宅が動けば、それに伴うリフォーム需要が発生する。今回の調査では、戸建て、マンションともに新築を購入した人と中古を購入した人の割合は、ほぼ新築7に対して中古3という比率だったが、これが逆転すると、リフォームの市場は3兆円ほど増えるという試算結果となった。  さらに新築購入者と中古購入者のリフォーム行動を比較したデータを見ると、興味深い傾向が読み取れる。中古住宅の購入者がリフォームなどで住まいに手を入れるのは入居前だけにとどまらないのだ。 入居後に1回目のリフォームを行うまでの平均期間は、新築購入者と中古購入者で大きな違いがある。 ・そもそも中古住宅を買う人は「住み始めたらすぐに手を入れ」「住まいに手を入れ続ける」  中古住宅を購入する人の標準的なイメージで言えば、3分の2くらいが入居前にリフォームなどを行い、さらに住み始めたら5~6年で再びリフォームを実施する。2回、3回と繰り返す割合も高い。そもそも中古住宅を買う人は「住まいに手を入れ続ける」マインドの人なのだ。  現状の住宅マーケットは、こういった新しいタイプの住まい手のニーズに対応する受け皿が整っている とは言いがたい。中古住宅購入者へのヒアリング調査では、中古住宅を購入するタイミングで「的確なリフォーム提案をしてほしかった」という声が数多く聞こえてきた。  こういったニーズに応えることが市場の開拓につながり、新しいタイプの住まい手を育てることにも結び付く。

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