管理人はだれ！？

2017年9月1日「金曜日」更新の日記

住宅生産に必要な技術の規定の問題に関しては多様な建築材料、建築部品の工業化が進んでいる現在では、それらの部品を使用するという概念、つまり、使用者の側に立った生産のシステムを構想することが必然なのだ。その構想を支える未熟練労働力の可能性について考えたいのである。ここで言う未熟練労働力というのは現在の、町にあふれている下手な大工さんを指すばかりではない。確かに私達が住宅建設の現場で出会う大工さんの腕は落ちた。これからも下落する一方だろう。何故なら誰も彼等職人さん達の技術の価値を正当に評価できないからだ。それはそれで仕方が無い。今更くやんでも何にもならない。 家を建ててくれる職人の技術は下落した。何故なら工業製品化した住宅部品が商品化されたからだ。この流れを元に戻すことは出来ない。工業製品の質は増々上がる。職人の手は落ちる。プロとアマの差、つまり大工と日曜大工の差が縮まるわけだ。大工さんが落ちてくるなら、私達が少し学んで上ってゆけば良い。彼等に家が建てられるのなら私達にだって建てられるにちがいない。 現実にもそんな風に考えて自分の手で家を建てている人は沢山いる。ただアマチュアが建てられる家は下手な大工さんの建てる家と少し違うはずだ。 これが私の住宅観の中枢だ。素人が家を建てることは可能だ。というよりも、こんな現実では歴史的な必然である。ただそれは工業化の恵みによって、つまり多種多様な工業製品を使用し抜いてゆくことによって達成されるのだ。今ではマーケットには多種多様で大量な部品達があふれている。本当の使用者つまり、家づくりのアマチュアとしての私達を待って首を長くしているのだ。 　

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