管理人はだれ！？

2017年12月23日「土曜日」更新の日記

　低金利はいつまでも続くものではありません。 　本格的な金利上昇段階に入れば、これまで国民がほとんど意識していなかった変助型や短期固定型ローンの金利変動リスクが表面化してきます。 　その時に金利上昇による返済額の増加でローン破綻する人が続出すると考えられます。 　05年以降、政府の国債発行が雪だるま式に増大していきます。過去に「経済対策」の名目で大量に発行してきた国債の償還時期が迫ってきているからです。 　とくに08年度には98年の経済対策で大量発行した国債が償還を迎えます。 　その償還財源だけで約135兆円もの借り換え債が必要になります。 　それを含めた08年度の国債発行総額は約170兆円台まで膨らむ見通しです。国債発行に歯止めがかからないまま金利上昇傾向が続けば、住宅ローン金利のさらなる上昇を招くのは間違いないでしょう。 　では金利が上がるとどれくらい支払額は増えるのかを具体的に計算してみましょう。 　ローン金利が上がれば支払額は増えます。 　仮に住宅資金3000万円の30年ローンを金利1％で借りて、2年後、2％に上がったとしましょう。 　1％アップするだけで、元利合わせた総返済額は420万円も増えてしまいます。さらに3％に上昇すると月々の返済額だけで2万7000円も増え、総返済額となると実に873万円も膨らみます。 　しかも、これは金利上昇が1度きりですんだ場合にすぎないのです。ローン返済が終了する35年の間に徐々に金利が上がっていけば、支払い能力を超えてしまう可能性だってあるでしょう。 　金利が上昇すると言っても一足飛びに1％や2％も上がることはないでしょう。 　しかし、0.1％単位の上昇でも、総返済額は約60万円ずつ増えていきます。金利が0.1％上昇するたびに、ボーナスが消えてなくなるのです。 　しかも住宅ローンは大手銀行にとっても危険材料となっています。 　もし住宅ローンの貸し倒れが頻発すれば銀行経営は再び危機に瀕することになります。その時、銀行は保身のためにいったいどんな手段を取るか。わかったものではありません。 　中小企業に行ったような貸しはがしまがいのことが個人に対しても行われるとしたら恐ろしい限りです。

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