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不動産は生き物?

2018年3月2日「金曜日」更新の日記

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 不動産は、一度持ったら手間もかからず賃料だけが手に入る「金のなる木」だとお思いの方はいませんか? これは大きな間違いです。不動産は購入してからの維持管理費用(固定資産税、都市計画税、管理費、修繕費)が、意外にバカにならないのです。  税金はコントロールできませんが、修繕費や管理費は「必要な費用を見極めて適切なタイミングで使う」ことが重要です。なぜなら、不動産は修理も管理もしないと、どんどん老朽化し古めかしい建物になりますが、人切に適切な修繕・改修を行えば新しさ(鮮度)をずっと保ちます。鮮度のある不動産には必ずいいお客(テナント)がつきます。ファンド運用者には、まず、この鮮度を維持するための管理費や修繕・改修費川と、その投入するタイミング、そして、その効果を総合的に判断し実行する能力が必要とされます。  また、収益の源となるテナントとの良好な関係の維持も重要です。テナントとの日々のコミュニケーションから非常時の対応やクレーム対応まで、ファンド運用者はきめ細かく対応しています。文字どおり動かないはずの不動産ですが、実際は生き物以上に動いているのです。  資産価値を上げる方法は、2つしかありません。ひとつは不動産の収入(=賃料)を増やすことで、もうひとつは支出を減らすことです。どちらも簡単ではありません。一般的な方法としては、賃貸エリアの区割りを細かくして賃料の坪単価を上昇させたり、オフィスフロアを飲食フロアに変更したりして、賃料収入アップを試みます。  支出面では清掃、警備、管理賞などに無駄がないかをチェックし、パフォーマンスが悪ければ管理会社を変更します。水道光熱費も、省エネシステムの導入により効果的な減額を実現できる場合もあります。  こうした地道な努力によって不動産の純収入を増加させ資産価値の向上に努めるのが、ファンド運用者の大きな役割です。

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