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出口戦略策定

2018年3月3日「土曜日」更新の日記

2018-03-03の日記のIMAGE
 多くの私募ファンドの場合、投資する期限(期間)があらかじめ定められており、期限の1~2年前あたりから具体的な出口戦略(EXIT STRATEGY)を立てます。具体的には、「いつ、どこの、だれに、どうやって、いくらで売るか」を立案し実行します。もちろん、売却にはタイミングが重要ですので、「売らない」という判断もあります。運用会社にとっても投資家にとっても、投資の成果が最終決定する段階なので、緊迫した議論が繰り広げられます。運用会社は、優れた運用実績こそが投資家への最高のアピールに繋がりますので、必死です。  最近ではREIT市場が大きく拡大し、不動産の流動性が格段に高まりましたので、売却先探しよりは価格の方がポイントになります。従って、金利や経済動向の見通しを考慮しながら、最高の価格で売却できる「タイミング」を見極めることが重要です。勝負は運用期間中から始まっています。  不動産に限らず、多くの資産運用会社は、あらかじめ決められた報酬規定に沿って固定された報酬に加えて、運用成果に連動する形で運用報酬が支払われます。その趣旨は、運用成果に連動させることにより、運用会社の社員の「頑張り」を期待し、目標を達成または上回った場合はボーナスを支給するという、ある意味で企業として至極当然な制度でもあります。ただし、運用成績の良し悪しは運用会社の実力以外のマクロ市場に左右される部分も多く、単年度の成績にこだわり過ぎて長期的ビジョンを失う恐れも出てきますので、あまりインセンティブを付け過ぎる報酬形態は望ましくありません。 投資家と運用会社が双方満足できる「WIN-WIN」モデル(報酬形態)が重要です。

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