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その収支計画書はエクスキューズつきではないか?

2018年7月27日「金曜日」更新の日記

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修繕やリノベーションの計画を、事業提案に入れない会社は結構あります。  こうしたシミュレーションがないので、その提案書には見通しの甘い数字が並び、収支計画表は一見すると非常に美しく、魅力的で、輝いて見えます。  しかし、その数字は机上の空論にすぎず、実際とのあいだにずいぶんと開きが生じることがあります。  「ただし、○○の場合には追加料金が発生いたします」というエクスキューズ(お断り)つき、ということです。  ここで、収支計画書を見る際の要注意項目を整理しておきましょう。 ◆収支計画書の注意点 ①10年目からの家賃収入がどう予測されているか  これが単純に家賃の値上げとして高く設定されていると危険です。  家賃を値上げできないばかりか、空室のリスクがはたして見込まれているでしょうか。 ②15年目の大規模修繕の費用が、どこから捻出されることになっているか  あらかじめきちんと積立てておかないと、比較的大きな金額なだけに、不十分な修繕で終わってしまうこともあります。すると、その後の建物の劣化にも影響をおよぼし、空室リスクとも密接に関係してきます。 ③金利の変動、インフレーデフレの予測はどうなっているか  やはりインフレであれば、長期に固定金利を抑えにいきたいですね。  デフレであれば、変動金利か短期の固定にしたいところです。 これらの点が含まれていない事業計画書は、ぱっと見たときにとても魅力的に映ります。  しかし、そこには"本来入っているべきはずの数字"が付加されていないのです。  あるオーナーは、建築会社に出向き、担当者とともにパソコンの前に座って、1万円単位で収入の変動をシミュレーションしていきました。こうして、納得がいくまで何時間でもプランを練ったそうです。  そのくらいの意気込みが成功大家さんには必要なのです。

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