SUMAIRINA

トップ > 平成30年10月> 1日

古い物件はレベルアップが必要

2018年10月1日「月曜日」更新の日記

2018-10-01の日記のIMAGE
昔からの教訓で、世の中の動きは老人に合わせると安定はするが固定化し、若者に合わせると変化はするが言葉はぞんざいとなる。例えば私が"必要"と言ったぐらいでは、あっても無くてもいいのかなと考え、"超必要"と言わないと解ってくれない。賃貸業界では空室が多くなり埋めにくくなっているが、需要数が減ったというより、消費者に意識革命が起って、不便なもの不満足なものは敬遠されている、と言った方が正しい。もう、"古いから設備が悪い、安いから○○が付いてない"という言い訳けは通用しない。"古くても良い設備をつけよ、賃安でも良い設備に替えよ"の変化の時代である。変化と言うより、変質の時代である。世の中が進歩したと同時に、情報の波が一挙に押しよせ、若者はドライに変わり、消賞者意識が一挙に高まり、耐久物さえ消耗材に変わり、変化の波が幾重にも重なって、私達賃貸業界に襲ってきたと思えばよい。この荒波はいつかは来ると予想していたが、こんなに早く来るとは思っていなかったので、あわてふためいたのである。だが、何事にも的確な情勢分析と対策への判断はある。私達実務家は、未来の予測できない偶然に対応するプロである。そこが、医師や弁護士、教師や官僚と、決定的に違う特質である。あたふた慌てる必要はない。まず、古い時代然とした設備を、最新の設備に替えることである。もちろん、新たな設備投資は残使用年数と相談であるが、まだアパマンの物体を6年以上使うつもりなら、取り替えることをお勧めしたい。費用は高くつくが、以後の入居者満足度や入居者確保を考えると、投資した方が割安となるからである。具体的に考えてみよう。目立つのは、浴室。人気のないバランス釜なら、早速外釜のコンピューター式給湯器に切り替える。器機代と多少の配管器具代がかかる。次に、台所の給湯配管。若い人はおしゃれなので、独立の洗面台も取り付ける。エアコンは量産で安いので、一基は備える。そして大物は、和室から洋室への改造。問題は床なので、畳をとって、根太とベニヤを敷き、クッションフロア材を張るだけでも良い。パソコンの時代なので、光ファイバー配線も必要。その他、日常生活に役立つものは何だろうか。室内物干し機の壁取付機も売っているし、押入れの中にパイプを入れてクロゼットもできる。心をこめて、入居者の利便を考えれば良いのである。築25年ものなら新たに建て直した方がよいが、それまでは無理して建て替えることもない。ひと通りの設備が全部整うように、よくしてやれば良い。このやり方が、カオスの時代の賃貸で勝ち抜く方法といえる。

このページの先頭へ