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想定通りになったアパート同士の競争

2018年10月9日「火曜日」更新の日記

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アパートやマンションが広いか狭いか、陽当りが良いか悪いかは、昔から言われていた。貸室物件については、戸建住宅より劣っているのが当り前という認識は、つい最近までの話で、今やそんな事を言おうものなら、笑われる。そして、段々と洋室好みになり、シャワーが付きエアコンが付いた。同時に洗面台が欲しいとか室内で洗濯したいとかフローリング床が良いとか、借り手(レシーズ)の要望が強くなり、今や玄関にオートロックが欲しいという時代。そして、賃貸業界の競争は激しくなり、機能設備の競争が激しくなる一方、部屋と部屋の競争からアパ・マンの建物同士の競争へとサバイバルになる。ここまで書いて、私はにんまりする。4年前は礼金があるとか無いとか、賃貸条件の内容が市場の関心で、誰もアパ・マン建物同士の競争を指摘した人はいなく、私が"近い将来アパート同士の競争の時代が来ますよ"と言っても、聞いてもらえなかったのである。だから、私か予測した事はずばりと当ったのだが、私の予測でさえ8年から10年後だろう、とのつもりだったが、実際に起った現象は4年後であるから、ずい分と早く来たといえる。部屋同士の競争から、アパート建物同士の競争へと進んできたのは、私の予想よりずっと早かったのである。なぜそういう予測をしたかというと、部屋の進歩というのは"不完全な物から満足のいく物件となる過程への競争"だから、設備や機能に一つ一つ手を加えて充実してあげれば、それで満たされる。ところが1室内の面積の広さや建物の外観、出入口の防犯については、建物別にそれぞれ個性があり長所もあれば短所もあるので、欠点があるからといって簡単に改良して解決するというわけにはいかない。解り易くいえば、人間の人格と同じで、顔形も体形も異なり、中身まで違うのであるから、あるがままの形で市場に出る。消費者である借り手は、物件の条件や現象に何ら拘束されないから、選ぶのは自由であり、好きな物件を選ぶことになる。だから、必然的に建物同士の競争となり、建物が消費者の選択の場にさらされることとなる。アパートやマンションは、さて、次はどうなるだろうか。誰も指摘してくれないので私流に考えてみると、次は"環境と人間らしさの住い"への競争となるのではなかろうか。使う人住む人が人間だから、人間中心となる。身体に良い造りとか、火事や地震にも比較的強いとか、冬に暖かく夏に涼しいとか。わりと地味な希望が出てきそうに思うが、いかがだろうか。

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