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地盤の不等沈下が原因の一つ

2018年12月25日「火曜日」更新の日記

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床に傾きがないかどうかを診断するには、ゴルフボールやパチンコ玉などを床に置いてみるのが一番わかりやすく簡単な方法です。一ヵ所や二ヵ所で判断するのではなく、家中のすべての床で試してみること。その結果、傾いている場所が多いようなら構造上の問題や不等沈下の疑いが濃くなります。地盤の不等沈下は、かつて湿地や沼地だった敷地、山を切り崩して造った造成地、傾斜地に起こりやすい現象です。建ててから十年程度経った家は、調べてみるとだいたいどちらかに傾いているといわれますが(この傾きは心配ない程度のもの)、新築や建って間もない家の場合は、地盤や施工に何らかの問題があると見るべきでしょう。不等沈下を起こしやすい上地は避けるのが最善策ですが、販売会社が商売の邪魔になるような情報を与えてくれるわけがありません。地盤は一番大事な部分ですから、図書館で古い地図を見てみたり、近隣の人たちに話を聞いたりして、十分すぎるくらいの下調べをしておく必要があります。施工の問題というのは、床の建て付け、あるいは家全体の建て付けが悪いために床が傾いている場合です。マンションの床の傾きは、床板を支える根太の寸法が違う、高さが均等に揃えられていないなど、ほとんど床組が原因といっていいでしょう。この場合の直しは床をはがして行えるなど比較的簡単にすみますが、梁組が完全でない、筋交いが少ないといった構造上の基本的な部分に欠陥があるとしたら、これはやはり大きな問題です。厄介なのは、建物が完成した時点では何の不具合いもなかったのに、住んでしばらくしてから現れてくる欠陥です。実際のところ、建物の傾斜には多少の誤差が許されており、部屋の端と端で五ミリの高さが違っていたといっても、これは許容範囲だからです。もちろん、月日が経つにつれて差が広がっていくようなら話は別。これは何か重大な問題が潜んでいるに違いないからです。つまり、施工のアラを探すのではなく、家が安全な状態にあるかどうかに重点を置いてチェックをすることが大切です。五ミリの差でも何か欠陥があるのではないかと不安に思うなら、建築士に相談するのが一番です。

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