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モデルケース~子どもを産んだら仕事を辞めたい

2019年2月20日「水曜日」更新の日記

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結婚して1年になります。夫婦共働きで貯蓄もそこそこ貯まっているので。今のうちにマンションを買いたいと思っています。5000万円程度の予算で物件を探しています。注意点があれば、教えてください。 荒井さんご夫婦の合計年収は1000万円。お若いのにとても稼ぎ力がありますね。この稼ぎ力なら5000万円程度のマンション購入も問題なさそうに見えます。 しかし、ひとたび住宅ローンを組んでしまえば、その返済は長期にわたることを肝に銘じなければなりません。 住宅購入プランを立てる際に重要なポイントは、今の稼ぎ力はどこまで続くものなのかということ。特に妻の収入を見込んで住宅ローンを組む場合、出産を挟むと収入が減ってしまう時期が発生しやすいものです。 そこで、妻に聞いてみると、「子どもを産んだら仕事を辞めたい」とあっさり言います。夫は初めて聞いたようで、驚いている様子です。 仮に今の妻の年収400万円(手取り325万円)が8歳まで続いたとすると、8年間の手取り合計は1億725万円プラス退職金です(図6-4]。途中、産休や育休などで減ることを想定しても1億円程度は十分見込めます。この金額を見込んで住宅を買うのと、見込まないのとでは大きく状況が変わることは、言わずもがなですね。 では、子どもが生まれたら退職することを想定してみましょう。いったん退職した後に、子どもが小学校に通い始める8歳あたりからパート勤め(年収100万円)を開始したとすると、58歳までの合計は2500万円ほど。この金額が決して少ないわけではありませんが、1億円と比べれば、わずか4分の1です。もちろん完全に仕事を辞めてしまえば、収入は当然ゼロ。つまり、妻の働き方次第で、荒井家の手取り収入はゼロ~1億円までのブレが生じるということです。「そうなると、今後妻がどう働くかによって物件選びを考えなければならないことが見えてきます。妻は子どもが生まれれば、教育上の観点から子どもが小さいときくらいは一緒にいたいということで、仕事を辞める方針に変わりはありませんでした。夫も妻の意思を尊重する方針で、夫の収入だけでも返済できるような物件を選ぶことにしました。当然ながら予算は大幅減額となり、3000万円程度の物件を探すことにしました。将来的には妻はパートに出る考えですが、その収入は繰り上げ返済に使おうということになりました。 住宅購入は物件選びで勝負の大半が決まります。長期的な視野を持って慎重に検討しなければなりません。妻が仕事を辞めるなら、住宅購入に限らずライフプランの変更を余儀なくされるでしょう。このことを数字のインパクトとともに覚えておいてください。

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