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エコロジーに配慮

2019年3月8日「金曜日」更新の日記

2019-03-08の日記のIMAGE
エコロジーに配慮して食器を手洗いしている人の中には、化学洗剤を使わず、浴室で身 体を洗う石鹸の小さくなった奴を網の袋に詰めて、台所で使っている。これなら化学洗剤 とは違って、有機物だから腐敗して自然に還る。 下水処理をする広域の施設は、流れ込んでくる汚水の水質によっては、莫大な施設費と 運営費を必要とする。食洗機に使う洗剤は、果たしてそこまで洗剤使用の限定がなされて いるであろうか。環境保全の効果は、大勢の人が協力し合わなかったら実は得られない。 誰もがうちだけぐらいならよかろうでは困ったことになる。うちだけぐらいが量的に多く なれば、もうエコロジーなど吹っ飛んでしまう。 誰もが率先してエコを実践しなければ意味がない。 キッチンセットの話が広域に及んでしまったが、元はと言えば、便利に住むことに憧れ ている人が多すぎるのではないか。とりわけ、家づくりにあたっては、それが至上の目標 に躍り出てしまう。便利さを求めることは決して悪ではない。現在の生活を豊かと感じるに至った のは、便利さを求めての飽くなき追求であったことも確かだ。しかしそのことが量的に拡 大して、処の増大で地球環境の危機を招いてしまった。 よく だから今、便利さを求めてきた手綱を引き締めるのが緊急の課題になってきた。慾を断 つことであろう。しかし、我慢して慾を断っているうちはまだ不充分だ。そのうちに慾を 断つことに充足感を覚えるようになる。なんとなく修行のように思えてきた。多分、これ が儒教の世界だったのではないだろうか。宗教の書物は難解そのものだが、こんな軸線で 読んでみると、現代でのみ通用する新しい解釈が得られる可能性がある。慾を断つ充足感 とはこれに似たものではなかろうか。

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