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新築と増改築のほんとうの違い

2019年3月23日「土曜日」更新の日記

2019-03-23の日記のIMAGE
" 「新築は新しく建てることで、増改築は既存の家をあれこれといじくりまわすこと」などと思ってはいません か。たしかに結果だけ見ると「新しく建てること」と「既存を何とかすること」になりますが、でもほんとうは増改築は新築の延長線上にはないのです。  空想を絵にするのはなかなかやっかいなことです。ましてやそれが現実に自分たちの住む家で、ある程度正確なスケールでということになったらなおさらです。  新築とは、敷地が決められていてそこでどんな生活ができるのか、つまりどれだけの面積の床に、どれだけの生活を詰め込むことができるのかを、何もない状態から考え出していくということです。しかし増改築は、すでにそこで生活しており、自分のライフスタイルがある程度でき上がっているわけです。  あなたは引っ越してから今までにその家を現実に体験しながら、その家の不便なところ、その家のよいところを経験し、その家で生活しているいわば、「その家の生活のプロ」になっているわけです。そして、そのプロが「この生活空間を何とかしなければ」と今までの実体験を検証しながら思い付くのが、増改築という仕事のはじまりというわけです。  どうです。新築という仕事には絶対に真似のできないスタートでしょう。増改築は、あなたの経験の延長線上の工事であるということで、この点だけで見ればかかわりやすく、基本ベースがある分だけ考えが展開しやすいといえるかもしれません。  もう一つの大きな特徴は、新築はそのほとんどがすでにある建て売りやカタログのなかからよさそうなものを、車を買うように選ぶことによって手に入れるわけですが、増改築はそのすべてが自分のそこでの生活体験をもとにして、いわゆる一品ずつ注文をしてつくり上げなければならないということなのです。いかがですか。これでは建売住宅もカタログ住宅も、増改築という仕事の前には無力だということがおわかりでしょう。"

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