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日本人はどのように生きていけばよいのか

2019年4月18日「木曜日」更新の日記

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よい学校を出ても、いまやなかなか満足な就職すらできない。よい会社だと思われてきた会社が引き起こすコンプライアンス違反、偽装、ごまかし、災害を引き起こすような安全管理、そして倒産。信じていたはずの会社に対して、疑心暗鬼に陥り、年収も減り、いつリストラされるかわからずに怯える若者は結婚もできず、子供を持っても将来への希望が全くないので、つくる気にもなれない。歳をとっても年金をもらえるアテもなくなり、かといって転職するにも転職先すらままならない。政治に至っては、もうあきれかえるほどにめちやくちや。そのうちに中国やロシアに本当に国土を奪われてしまうのではないか、と思うほどに脆弱な国家。この20年での変化は、既存の体制の老朽化や硬直化がもたらす弊害の側面と、これらの体制の打破が新しい未来につながると信じようとして、積極的にこれらを否定してきたメディアを中心とした仕かけの2つの側面を持っています。しかし、現実はどうもうまく機能していないようです。では、いまさら昔の社会体制に戻ることはできるのでしょうか。現状の延長線としての日本を考えるのならば、旧体制への回帰は絶望的でしょう。なぜなら、もはや日本には確固たる成長カーブを描けるだけの支持人口が存在しないからです。中国やインド、あるいはマレーシアやベトナムといった諸国ではまだまだ、この成長の方程式が成り立っていくでしょう。ここに生きる人たちの価値観は簡単です。右肩上がりの成長の波に乗り続けることです。旧来の日本の持っていたモデルを模倣するだけでも期待どおりの幸せが個人レベルで実現が可能です。日本は国としての羅針盤を失ってしまった状態にあります。民主党政権は、せっかく、長年にわたって日本を支配し続けた自由民主党政権を打倒したのに、残念ながら現在までのところ、既成の概念がだめになったことを国民が認識した結果の利を得ただけで、未来に向けた明確な指針を示すことができずにいます。加えて、尖閣問題から震災、放射能、電力問題に至る、広範囲な国の安全保障において、多くの失策を犯し、国民の信頼を失い、国家としての地位を落とし続けています。こうした先の見えない状況の中で、今の日本人はどのように生きていけばよいのでしょうか。

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