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将来的に温存できればいい

2019年5月1日「水曜日」更新の日記

2019-05-01の日記のIMAGE
リノベーションといっても、一般的には、人口の減少と世帯数の増加(一所帯当たりの人数減少)の傾向を受けて、3LDKだったものを2LDKに変えたり、あるいは2LDKだったものを1LDKに変えたりする場合が多いものです。業界のチラシを見ていると、そういうものばかりが目立ちます。ですが、それが必ずしもベストとは言い切れない部分もあります。「広い3LDKを、あえて4DKに変えてもいいだろうし、また、2LDKを3DKに変えても悪くはない。その街に住む層のニーズの特徴に合わせて、企画をすればいいだけの話です。チラシなどを見ていると、やはり売れ残っているものは、「このエリア環境で、この間取りは最有効プランではないでしょう」と感じる物件です。このプランに、どんな職業の、どんな年収の、どんな性癖の人が住むのか。そんなことが推理できるイマジネーションが大切です。逆に、そういうイマジネーションが貧困な企画担当者がプロデュースすると、おかしな物件が供給されることになります。また、建築基準法には、採光面積という基準があります。これは部屋ごとに一定の窓の面積を取りなさいという、まったく意味不明な時代遅れな規制です。そのせいで、滑稽な間取りができてしまうことも少なくありません。「そうした、ディベロッパーがしぶしぶ最有効プランにできなかったプランをあえて普通に戻す。そうやって、こっそり得してしまうという方法もあります。そういうわけで、最新のマーケティングをしたはずの新築物件でも、理不尽な設計を強いられたばかりに、最有効に歪みが生まれる余地があるということです。この余地は、マンションよりも、一戸建てのほうが大きいものです。

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