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達観した諦めも時には肝要

2019年5月25日「土曜日」更新の日記

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本当の資産価値がわかる収益還元法」の活用法最後に、ロジックとはまったく関係がない収益還元法を、もう一つ簡単な判定法として披露しましょう。「それは、グロス賃料に対して、単純に以下の倍率をかけるというものです。東京を例にして考えます。・都心一等地であれば、賃料の300倍。・山の手であれば、賃料の250倍。・近郊(概ね、環状8号線以内)であれば、賃料の200倍。・郊外(概ね、環状8号線から旧号線まで)であれば、賃料の150倍。・その他、もしも投資用なら、100倍。228たとえば、都内の目黒区自由が丘のようなエリアで考えてみます。建物の品質が安定していて、かつ家賃が効万円なら、その200倍が適正価格という考え方です。つまり、4000万円です(8万円×200)。この利回りを逆算すると、6%(240万円+4000万円)になります。「収益還元法の計算は、結局は面倒なので嫌いだ」とおっしゃる方は、そんなに面倒なら、何でもかんでも200倍して計算しても、当たらずとも遠からずです。こういう暗算は簡単です。パッと結果が出る。そういうのは、意外と正しいことが多いのです。収益還元法は、そもそもベンチマークに使うものです。それで買わなければならないというものではありません。あくまでも、自分の価値判断のなかに基準を設け、それと売り出し価格を比較して、首をひねって思考するための道具にしかすぎません。ですから、価格が上昇ぎみの局面なら、「どんなに逆立ちしても、250倍以上の物件は買わない」とか、そういうルールを自分で決めておくのがいいでしょう。「あれこれ悩んでも、所詮、不動産はアバウトに捉えなければならない代物。そういう達観した諦めも時には肝要です。

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