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ロングスティとは何か④生きがいの発見

2019年9月3日「火曜日」更新の日記

2019-09-03の日記のIMAGE
ロングスティは、「これまでの積年の夢の実現」であるばかりではない
「これからの生きがいの発見」でもある
よく「あの人は仕事が生きがいだ」などと揶揄されることがある
だが、何がいけないのだろうと私は思う
嫌々仕事をしているのではなく、生きがいになるほど打ち込んで仕事をしているなんて、素晴らしいことではないか
だがリタイア後は、仕事とは別の生きがいを見つけなければならない
私がまずおすすめしたいのは、「ボランティア」である
日本ではボランティアというと、「特別な人がする何か特別なこと」のように思われている
ボランティア団体という組織に入って、その指令に従って動くような、ちょっとしたわずらわしさを感じる人もいるだろう
だが、私の住むオーストラリアではボランティアは普通のことである
誰でも一つや二つ、ボランティアをしている
たとえば私は、子供たちのサッカーチームの監督をしている
三月から八月までの約六ヵ月間、毎週一回の練習と毎週土曜日の試合は、これに時間を取られる
妻は小学校での手伝いが多い
オーストラリアの小学校は給食ではなく、お弁当を持ってくるシステムだが、週何日間かは購買部が開いて、そこでサンドイッチなどの簡単な昼食を注文することもできる
その昼食作りの手伝いをしているのだ
以前はコンピューターを教えていたこともあった
教室にパソコンがあるのだが、もちろん数台しかない
それを全員で同じ時間に使いまわししていてはいかにも非効率
そこで担任の先生が普通の授業をやっている間に、一人ひとり順番にボランティアの父兄からパソコンの使い方について教わるのだ
このようにオーストラリアでは誰もが一つか二つ、ボランティアとしての役割を持っている
欧米の他の国々でも似たようなものだ
さて、みなさんにボランティアをおすすめすると、「いままでずっと社会の役に立ってきたのだから、そろそろ好き勝手に生きたい」とおっしゃる方もいるだろう
もちろんそれでもいい
ボランティアはPTAや町内会などの「当番」ではない
誰かに強いられてやるものではない
したくない人はしなくてもいいし、面倒くさいと思う人がいても一向にかまわない
だが、ボランティアは楽しいものなのである

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