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結婚と投資の「想定外の失敗」

2019年11月25日「月曜日」更新の日記

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私たちの「さくら事務所」でも、アパート・戸建てを問わず、毎月相当数の収益物件のホームインスペクションを行っています。その現場では、かなりの確率で「ああ、もったいない」という残念な物件に遭遇します。とくに雨漏りや配管などの水漏れによって、構造船体の木部が腐ってダメになっているケースが非常に多いのです。この状態を放置していると、建物の耐久性に大きな影響を及ぼすのはもちろんのこと、居住者の生活に支障をきたしてしまうケースも。そして、いうまでもないことですが、こうした物件を知らずに購入ししまえば、その後に莫大な修繕費がかかってしまって、いくら事前入念な準備を重ね、利回りを綿密にシミュレーションしていたとこで、将来の見通しなど一瞬で吹き飛んでしまうでしょう。不動産投資家の中には、十分に建物のよし悪しを見極めることなく、契約を急いでしまう人がときどきいます。市場にいい投資物件を狙っている不動産投資家がたくさんいることを知って、どうしても気持ちが焦ってしまい、物件を手に入れることそのものが自己目的化してしまうのです。また、現在は残念ながら、建物に詳しい不動産仲介業者が少ないことも、その流れに歯止めをかけられない一因となっています。「ほかにも狙っているライバルがいる」と知るや、なにがなんでも先に手に入れたくなってしまう心理。焦りからよく考えないで猪突猛進した結果、あとで「こんなはずでは......」と嘆くような想定外の事態に直面することがある。|やっぱり不動産投資は婚活によく似ている、といったらそれはいいすぎでしょうか。さて、前述したように、勉強熱心な新しいタイプの不動産投資家もたしかに増えてきていますが、実際のところ、全体から見ればそれはまだ少数派。正直、まだまだ不安を感じるような不動産投資家が多いのが実状です。物件を購入するにあたって、建物の品質をどこまでチェックしているのか。劣化の進み具合をどれだけ把握できているのか。とくに床下や小屋裏、壁の内側など、「見えない部分」の状態を脳んでいるのか。さらには、その修繕についても具体的に想定できているか。多くの不動産投資家が、正しく把握できていないというのが現状でしょう。それはつまり、建物が持つリスクにまったく対応できていない、ということです。

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