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ボロ物件で高利回りを生む技術

2019年11月28日「木曜日」更新の日記

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見た目がボロボロで買い手がつきにくい物件。そうした物件の中には、じつは「お宝」かもしれない「極上物件」が眠っています。調べる前に、第一印象で物件購入の可否を決めてしまう人は意外に多いもの。ところが、おもしろいもので、がっかりするほどボロボロの第一印象でも、建物の本質的な部分を診断してみれば、実際にはしっかり骨太で良質な物件だったりすることがあるのです。私はそういう物件を「骨太すっぴん美人」と呼んでいます。しかも、そのような物件にかぎって、表面的な印象の悪さから買い手がつかず、価格が非常に安くなっていたりします。こうした極上物件に出会うためにも、建物の本質部分(構造部分)をしっかりチェックし、物件の床下や小屋喪、壁の内側など、ぱっと見にはわからない部分であるとか、物件の劣化の進み具合や必要な修繕についてきちんと確認し、それから購入を考える姿勢が重要です。購入を検討する物件を絞り込み、具体的に判断していく段階になったら、これから紹介するチェックポイントをあなた自身で確認してみてください。そのうえで、そのめぐり合った物件を「対処できない問題がないようなら買いたい」というのであれば、ホームインスペクターに依頼して詳細な住宅診断を受けるようにしましょう。ところで、「骨太すっぴん美人」の物件を求めるのはいいことですが、ただしその際には、ひとつ注意が必要です。それは物件の「耐震性」。総務省の「平成20年住宅・土地統計調査」(2008年)によれば、耐災基準が強化される前の1980年以前に建築された持ち家住宅1129万戸のうち、耐震診断が実施済みなのは5・5パーセント、耐震改修実施済みは3.9パーセントにとどまることがわかっています。その一因として、耐震診断や改修にかかる費用がネックとなって、古い物件の多くが耐震性に不安を抱えたまま放置されてきたということがあるようです。一見ボロボロで、そのじつ「骨太すっぴん美人」である物件を安価で購入し、高利回りを狙うのはいいことですが、築年数が経過している物件には、耐震性の不安があります。その場合、震診断と耐震改修は必須です。いくら高利回りでも、大地震で崩壊してしまっては意味がありませんし、なんといっても、居住者の安全を守るのは大家の基本的な責任なのですから。

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