オーダーメイドで100点を取る方法
2020年2月16日「日曜日」更新の日記
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- "家を建てるということには、マンションを買うとか中古住宅を買うのとは圧倒的に異なる醍醐味があります。法律的・構造的な制限はもちろんありますが、自分の好きなように「設計」ができるということです。
洋服でいえばオーダーメイドです。手足の長さ、ウエスト、肩幅などを徹底的に採寸し、そしてお好みの生地を選んで仕立てた洋服は、出来合いのものとは異なり当然のことながら自分の体型にぴったりと合い、着心地も最高の一着となるはず....。
しかし、自由につくれるということには、じつは難しさも同時に存在します。100点満点の大満足ということもありますが、30点しか取れないということもあり得るのです。
逆に既製服には100点満点はなかなか望めないけれども、平均点では70点くらいは取れるということです。
せっかくの家づくり。30点でも70点でもなく100点の大満足できる設計をするために、簡単ですがこれだけは押さえておきたいというポイントをいくつかお教えします。
一般的には「設計」というと「間取り」をつくると考えがちです。すると、どうしてもいきなり建物の内部に目が行ってしまいがちですが、それは間違いです。
ものには順序というものがあります。まずあなたがやるべきことは、あなたの「敷地」、そして「敷地の外にあるもの」をしっかり把握するということです。
「敷地」はわかりやすいかもしれませんが、「敷地の外にあるもの」というとピンとこないかもしれませんね。具体的には「隣地」「隣地に建つ建物」「道路」「水路」......などのことです。
なぜ敷地の外まで握する必要があるのかというと、これらはあなたの意思ではコントロールできないものだからです。前提の条件として、まず受け入れなければなりません。
あなたが家を建てる場所が周囲100メートルには何もないという大草原のど真ん中なら話は別です。
しかし、一般的に間取りというものは「敷地」と「敷地の外にあるもの」によってさまざ「まな制限を受けるのです。
例えば、「制限」は次のようなこととなって現れます。いくら「休日の朝食は朝日が気持ちよく差し込むところで......」と思い、東側に大きな窓のついたダイニングを設計しても、敷地のすぐ東に大きなマンションがあれば、残念ながらそこから朝日は入ってきません。
いくらモダンな外観の格好いいデザインにしたいと思い、片流れの大きな屋根を設計しても、すぐ隣の家の駐車場にたくさんの雪が落ちてしまえば必ずトラブルになってしまいます。このようなことは、あなたが知らないだけで実際にたくさん起きています。新築したのはよいけれど、日照・雨落ち・雪落ちのことで隣人と揉めている方がいかに多いことか。その真実を知れば恐ろしくて周囲を無視していきなり間取りづくりなど始められるわけがないのです。"
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