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間取りは「陣取り合戦」をやって決める

2020年2月19日「水曜日」更新の日記

2020-02-19の日記のIMAGE
"さぁお待たせしました。これでいよいよ間取りに入れます。しかし、みなさんは設計のプロではありません。みなさんが完全な間取りを設計できてしまえば設計士はいりません。 それでも先ほどの「敷地条件」や「持ち込む家具の大きさ」を把握したうえで、あることを決めておけば、あとは設計士にお任せしても大丈夫です。 あることとは、「ゾーニング」です。「ゾーニング」というのはおおよその位置関係づくりのことです。簡単にいうと「陣取り合戦」を行ないます。この辺に玄関、リビングがこの辺という具合に大きな○(丸印)でざっくりとした位置関係を表していくのです。 間取りをつくるというといきなり細かな線を描き始めるものと思うかもしれませんが、じつはプロの設計士でもまずはこの「ゾーニング」という作業から始めます。 絵を描く人ならわかると思いますが、人物画を描くときにいきなり目を描いたり唇を描いたりはしないはずです。まずは輪郭を大雑把に描き、そして全体のバランスを見ながら目や鼻や耳や口のおおよその位置を決めます。それを決めたら徐々に細部をデッサンしていきます。 間取りづくりもまったく一緒です。「木を見て森を見ず」という言葉があります。細部を気にしすぎて全体像が見えずにいる状態を表していますが、施主さん自身がつくった間取りの90パーセント以上はこの状態です。 住宅雑誌や住宅展示場などで特に気に入った部分があったとします。それをそのまま採用したいという気持ちはよくわかるのですが、家によってはバランスがものすごく悪かったり、別の部分と相反するようになっていることもあります。 洋服のコーディネートと一緒です。大好きな帽子と大好きなジャケットと大好きなズボンと大好きな靴を合わせたからといって、鏡に映ったあなたの姿が格好いいかというと、そうではありませんよね。 このジャケットには、あまり好きではないけどあのズボンと3番目に好きなこの靴が最も合うというコーディネートが大事になるのです。"

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