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家は周囲の環境と深い関わりを持っている(2)

2020年6月15日「月曜日」更新の日記

2020-06-15の日記のIMAGE
このように、周辺環境も、快適に住むための重要な条件であることがわかります。例えば、すでにできあがっている町には、その町特有の歴史と生活の仕方があります。計画的なニュータウンのような整然さはなくても、微妙に曲がっている道や、昔から生えている大きな樹、小さなお店が並ぶ商店街など安心した日常生活が営まれている様子に心が和みます。ところが、少しずつ町の球色は変化し、古い家は壊され、新しい道が走り、従来の町並みや自然が失われつつあります。これでは、どの町並みも同じになってしまうとの反省から、最近になって、生活に結びついた環境全般を守ろう、という助きが活発になっています。その町がもつ環境を保全しながら、新しい町を創造していこうというのです。住宅は、生活の基盤であり、個人のものです。しかし、いくら自分のイメージどおりの家ができても、周囲に馴染まなければ美しいとはいえません。自分だけの生き方や趣味にこだわって環境を忘れていては、周囲との調和は壊れてしまいます。ひいては、その地域全体の雰囲気を壊し、現境の悪化という形で自分にはね返ってきます。周囲との調和を考えることで、住む場所への愛着心も誇りも高まります。「良い家」とは、周辺環境の中に共存しあってはじめて、実現するものです。

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