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敷地のハンディを克服すれば住みやすい家になる(1)

2020年6月16日「火曜日」更新の日記

2020-06-16の日記のIMAGE
建物は、一度そこに建ててしまったら、簡単には動かせません。建て替えのために、入院病棟をそのまま隣の敷地に移動した病院の例や、向きが悪いといって、家ごと0度回転させた住宅の例もありますが、そんなことはめったにできません。住宅を建てるときは、敷地条件と周囲の様子を十分に考えることが大切です。現状では、神戸や新海地礎の例でわかるように、被害の出やすい地や湿地、線路や高速道路の脇、ビルの谷間なども宅地にしなければならないほど、住宅は混み入ってきました。また、土地の細分化は、高級住宅街といわれるところでも問題化しているほどで、市街地でも郊外でも、狭い敷地に家が密息状態で建て込でいます。そのような悪い条件の敷地であればなおさらのこと、構造や耐火性といった安全上の基本骨格、防音・採光・換気等の快適性の追及、セキュリティー上の安心といったことを、設計の段階から十分に検討する必要があります。ここで、敷地条件を考えていない家づくりの例を紹介しましょう。増築の相談に来たNさんの家は、中古住宅を購入したものです。城地は、北側に道路、西側に公みがあり、東側と南側には隣家が迫っています。ところが、公園に向かっている西側に窓がないのです。東側と南側は大きく開口していますが、隣家が間近に迫っているため、窓をいっぱいに開けることができません。

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