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心身ともに快適と実感できる家が暮らしやすい

2020年6月20日「土曜日」更新の日記

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生活しやすい家は、機能性、効率性に優れていて便利というだけでなく、快適であり、居心地が良く、心が豊かになれる住宅が理想です。住まいのプランニングにおいては、快適性を「自然的なもの」、「生態的なもの」、「心理的なもの」から追求していきます。〈自然的なもの>日当たりがよく、風が通るという条件は、高温多湿の日本の気候を考えれば、快適な暮らしのための大切な要素です。十分な敷地があれば、居間は庭に面して南側に配置し、風の通り道となる開口部も取れます。狭い敷地でも、中庭を設けたり、トップライトにすることで、光と風を家の中に呼び込めます。1階と2階を逆転させて、日の当たる2階に居間・食堂などの共有スペースを設けるなど、敷地の形状に合わせて、建物の位置やプランを考えていきます。〈生態的なもの>家族が集まって団らんすることに心地よさを覚えたり、ときにはひとりになって落着きたいと思うことなど、コミュニケーションのあり方に感じる快適性もあります。例えば、居間、食堂、台所をワンルームにして、台所は引き込み戸で分離できるスタイルにします。休日には、台所もオープンにして家族みんなで料理づくりに挑戦、特別の日の食事は、台所を分離して落着いた雰囲気を演出するなど、必要に応じてくつろぎの場を使い分けます。暖炉を設けて、暖かい炎で安らぎ感を高めるなどの工夫も、居心地のよさのアップに効果的です。心理的なもの〉庭先の眺めや観葉植物の緑、好みの家具や食器、くつろげる音やにおいなど、心理的な要素も快適性を高めます。京都の町屋の中庭や光庭、坪庭は、採光や通風を得るためだけでなく、狭さを感じさせない、心理的な効果を十分に果たしています。心も身体も快適と実感できる家は、建築家のセンスや設計の工夫で十分可能です。快適で居心地の良い家は、誰にとっても「良い家」といえます。

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