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家は家族とともに成長するもの

2020年6月21日「日曜日」更新の日記

2020-06-21の日記のIMAGE
住宅の寿命は長いものですから、将来のことを考えて計画することが必要になります。家族はだいたい、5年くらいで節目があります。その変化を予想しておかないと、住み心地が悪くなったり、暮らしが変わるたびに壊してしまう、ということも起こります。結婚して夫婦2人の頃は、日常の生活を、居間・台所・寝室と機能別に区切らずに、好きなところで食し、休むという、自分たちだけの感性と時間で暮らしてみるのも良いでしょう。子供たちが小さいうちは、部屋を仕切らずに親子が一緒に過ごしてみる。シンプルで安全な空間があれば、そんな生活もできます。子供が学校に行くようになると自分の居場所を求めるようになり、個室が必要になるかもしれません。夫婦もそれぞれ忙しい年齢になって、家族がふれあう場が大切になってきます。みんな揃って食事をするときが一番、という家族は、広いダイニングを家の中心に配置して、玄関からダイニングを通り抜けないと個室に入れないプランが考えられます。子供が独立し、結婚して二世帯同居というケースでは、お互いがつかず離れず、思いやりをもって生活する空間が大切になるでしょう。気力・体力ともに元気なうちは、両世帯と子世帯の生活を分けることで、より快適な同居につながると考える人が多いようです。親世帯が老年期に入ると、緊急の場合や日常的に家事を援助することを考えて、基本的に、食事は一緒にする形が増えてきます。それでも、寝るとき以外はほとんど一緒の生活という従来の同居と違って、プライバシーが守れる空間をつくっておくことが、どちらの側からも求められます。どの時期に家を建てるにしても、変化に対応できる、将来にわたって住み続けることのできる家が望まれます。設計上の柔軟性はもちろん、建主のあなたも「家は家族とともに成長する」という気持ちで家づくりに臨むことが大切です。柔軟な考え方を持って取り組むことが、「良い家」を実現させるのです。

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