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建築コストはこうして決められる(1)

2020年6月26日「金曜日」更新の日記

2020-06-26の日記のIMAGE
バブル経済の全盛期には、日本の建築費が一番高いといわれ、建築全般でみると、イギリスの5倍、アメリカの2~3倍、ドイツの2倍という状況でした。バブル経済が崩壊し、日本の建築コストは降下していますが、住宅の建築費で捉えると、いまだ高値感はぬぐえません。なぜ、日本の建築費が高いのかを考えてみましょう。建築費が高い主な要因として、高い人件費、高い仕上げ材費、建築会社の高いリスク負担が挙げられます。安くて良い家をつくるためには、建築コストのメカニズムを知り、なぜ高いのか、どうしたら安くなるか、を考えていくことも必要です。建て方や工法を合理化、単純化して、工事の手間を省けば、コストは下がります。工場でつくられた部品や構成部材を多く使ったり、高い人件費をなるべく使わないようにすれば、ローコストになります。また、簡単でより早い生産技術を設計段階で取り入れることも必要です。建材については、原材料資源に乏しい日本では、素材の値段がもともと高めです。その上、複雑な流通経路をたどるうちに、さらにコストアップした製品となってしまうのです。安い材料を探すために海外から調達する方法もありますが、工期や品質、規格面での対応などを考えないと、却って高くつくこともあります。

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