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設計料はパートナーへの信頼料だ(2)

2020年6月30日「火曜日」更新の日記

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一級建築士の資格を持っている人の中で、実際に設計監理の実務に従事している人はほんの1割程度に過ぎないそうです。また、昔は設計に携わっていたけれど、現在は長く設計から離れてしまっているというケースもあります。そこで、実際に設計監理を業として継続的に活動している建築士に対して、建築士会や建築家協会では「継続的能力開発制度」という制度を設け、毎年、各会で定めた研修単位を取得した設計監理を専門とする建築士のみを「設計専攻建築士」や「登録建築家」と認定しています。この制度は、消費者保護の観点から、継続的に実績や学習内容を提示することで、安心して仕事を任せられる設計者であることを証明するためにつくられました。設計は、高度で複雑な絵合作業ですが、設計者にはそれぞれ得意分野があるものです。住宅の設計は、住宅を専門にしていて、十分な実績のある設計事務所に依頼するのが良いのです。住宅雑誌やホームページなどで実例を見たり、建築家を訪ねたりして、自分に合う相手を探しましょう。「良い家」をつくるためには、生活習慣や家族関係などを伝え、本音で話し合わなければなりません。お互いに気が合い、信頼できることが、先の長い家づくりにとって、一番大切なことです。建築士事務所の業務報酬基準については、建設省告示第1206号に定められていますが、その額は、普通の住宅の場合、設計料と監理料を合わせて、工事費の0パーセント~5パーセントと考えておくと良いでしょう。設計料は、「良い家」を「安く」つくろうと真剣に考え、選んだパートナーへの信頼料と考えれば、決して高いものではありません。その信頼に応えて、設計者が表では見えにくいところでかけた時間とエネルギーは、建物が完成してはじめて、快適な住まいとなって実を結ぶのです。家づくりの最良のパートナーをみつけてください。

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