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相続の本質(9)

2020年7月17日「金曜日」更新の日記

2020-07-17の日記のIMAGE
そんな今だからこそ、相続の本質である、意思や思いを承継していくことの大切さを忘れないようにしたいと思います。さてここで、相続の事例を1つ見てみることにしましょう。「その相続が、取り立てて特殊なケースだ」というわけではなくても、やはり気を付けなくてはならない問題はどこかに含まれていることや、これまで見てきたように、被相続人(亡くなった方)の思いや意思が大切であることなどを、なんとなくでも感じ取っていただければ、うれしく思います。それまで病気1つしたことがなかった田中祐樹さんが、急な心臓発作で亡くなってしまいました。妻の敏子さんとの共通の趣味は海外旅行で、毎年夏と冬の年2回一緒に旅行する仲の良い夫婦でしたが、子どもはいませんでした。専業主婦だった敏子さんは、お金のことや家のことはすべて祐樹さんにまかせっきりで、もちろん相続について特別な準備もしていませんでした。そのうえ、年齢的にもまだ若く、まったく予想もしていない急なことでしたので、なにがなんだかよくわからないまま、義理の両親のサポートをもらい、やっとの思いでお通夜とお葬式はすませましたが、その時のことはほとんど覚えていません。後日、心配してインターネットでいろいろと調べてくれていた友人から電話があり「たしか遺言書はないって言ってたわよね。敏子の場合は、義理のご両親にも相続権があるから、早めに話し合っておいたほうがいいわよ」とのアドバイスをくれました。

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